萩尾名所案内 その1 分校から呑山方面へ

@ほこたて橋(石橋)

分校から歩いて2〜3分、呑山に続く県道を上っていくと、道路の右下に、このあたりでは大変
珍しい「石橋」があります。ちなみに、この石橋は、車の窓からは見えません。
この橋の名前は「ほこたて」橋、大正11年に造られたものです。
今の県道ができる前、金出や五塔の滝方面から上ってきた人達は、この橋を渡って呑山方面へ向かっていたようです。
 

 

 

 

橋の もっと詳しい写真です。
ほこたて橋
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Aお寺が続く坂道

呑山に続く坂道の途中には、お寺が続きます。
坂の下から「東光院」、「慈照院」、「三宝院」と、3つのお寺が道の左に続いています。
20年ほど前までは、呑山の子ども達が、この坂道を、何本もの牛乳をぶら下げて下校して
いました。
「こんにちは、牛乳を持ってきました!」と言って、このあたりのお寺にも牛乳を配っていました。
そのころまでは、分校の子ども達は、お小遣いかせぎとして、昔から伝統的に「牛乳配達」をしていました。
(今、考えたら信じられないかも知れませんが、その頃の分校にとっては当たり前でした。)
牛乳配達で得たお金は貯金して、子ども達のために使っていました。
(分校には「牛乳会計」という通帳がありました。)

萩尾には、昔からお店(牛乳屋さん)がなかったので、地域の人たちのために、いつの頃からか
始めた子ども達の仕事だったのでしょう。もちろん一般の家にも配っていました。 
 

 



B猫峠(ねことうげ)
 
呑山観音寺に曲がらずに、県道を直進すると、やがて宮若町(旧若宮町)との境の「猫峠」に
行き着きます。猫峠は標高447.5mで、峠のところは3方向に道が分かれています。
1つは菅岳に続く林道、もう1つは、植林のための作業道です。峠には石碑が建っています。
この峠の名前がなぜ「猫峠」なのか?1つ山を隔てた久山側の峠の名前がなぜ「犬鳴峠」なのか?なぜ猫と犬なのか?なぜ動物の名前なのか?
分校にある記念誌や篠栗町の記念誌(史)などを調べましたが、由来は分かりませんでした。

その後の調べで、「猫峠」の由来が分かりました。
「ねこ」の語源は「嶺…ミ」、「処…コ」 これが、「ネコ」の2音へ変化。
原義は「嶺…高い、処…ところ」、合わせて「高いところ」
「猫」という漢字は、「嶺処…ネコ」の当て字だということが分かりました。
阿蘇に「根子岳」という山がありますが、これは、「ネコ」という発音に「根子」という当て字をしたものらしいです。    (「地形から読む筑前の古地名、小字」  池田善朗著 より)
 

 



C呑山(のみやま)

呑山には、いくつかのお寺がありますが、特に「呑山観音寺」と「天王院」は篠栗霊場の札所にもなっているお寺です。呑山観音寺は16番札所、天王院は36番札所です。
参道には茶店が2軒並び、お参りに来た人達をやさしく迎えてくれます。 
 

 

 



D鉾立山(ほこたてやま)

篠栗小学校の校歌にも歌われている「鉾立山」は、分校の近くの山です。 
分校から歩いて70分ほどで頂上に着きます。しかし、山頂付近は杉の木が立ち並び、
残念ですが、展望は全くありません。山頂からは「菅岳」「猫峠」方向へ尾根道があります。
「五塔の滝」方向にも尾根道がありますが、道の途中に「謎の石積み」があります。
 

 

 

 


鉾立山から五塔の滝へ行く尾根道にある 謎の石積みです。
鉾立山 謎の石積み
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萩尾名所案内 その2 分校から樹芸の森方面へ

@分校周辺

分校の近くには篠栗霊場の札所が2カ所あります。分校から近い順に、76番札所、
47番札所です。
県道から、田んぼの向こうに見える一帯が「萩の里」です。中央に3軒並ぶ1階建ての家は、
萩尾区活性化住宅として貸し出されています。 
分校のすぐ隣は「萩尾宮」です。分校の三角屋根の2倍ほどの高さの、大きな杉の木が、
このお宮の目印です。分校の子ども達は、昔からの伝統で、毎月1回、このお宮のそうじを
しています。
 

 

 

 


 
A雷音寺(らいおんじ)

雷の音が鳴り響く寺、音だけ聞くと「ライオン・ジ」、1回聞くと忘れられない名前のお寺です。
分校から歩きの場合、遍路道を通ると近いのですが、車道を通る場合は大回りすることになり、
少々遠くなります。ここ雷音寺は、49番札所になっています。
ここのお寺の近くには、戦国武将「萩尾大学」のお墓があります。お寺の向いの納骨堂の裏に
あります。
萩尾の人たちが参拝するためのお墓で、江戸時代の末期、太宰府市の四王寺山にある
本来のお墓から分骨されました。
なお、「萩尾大学」の「妻」のお墓は、ここ雷音寺から離れ、分校の玄関から歩いて2分の、遍路道
沿いにあります。
 

 

 



B萩尾橋周辺

萩尾橋からは、萩尾分校が遠くに見えます。ここは、持久走大会の折り返し地点になっています。
萩尾橋の近くには「丸井茶屋」があります。地区の敬老会の会場になるなど、いろいろとお世話に
なっています。「丸井茶屋」・・・092−947−6441

 ↓ ちなみに、左下の写真、ガードレール奥には、平成5年ごろまで 「柿の木茶屋」 の建物がありました。  
 

 

昭和58年頃の写真です。

柿の木茶屋があったころ
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C樹芸の森(じゅげいのもり)  飯盛山(いいもりやま)

篠栗町で有名な観光地です。県道沿いの公園からは、鳴淵ダムが見えます。ちなみに、車の窓からは見えません。
森の上の展望台までは歩いて15分ほどですが、山頂の展望台からは、久山や福岡市方面が見えます。遠くは、海の中道海浜公園や志賀島も見えます。
ここは桜の名所ですので、春は、たくさんの花見客で賑わいます。

樹芸の森の駐車場から歩いて20〜30分で、「飯盛山」の山頂に着きます。この山は、全く展望がなく、ただ林の中を歩いて たどり着くような山です。低山のガイドブックにも載っていないような山です。
しかし、この「飯盛山」の山頂には、その昔、飯盛山城(山城)があったところで、当時は、戦略的に非常に重要な山城だったようです。現在、山頂に立っても、全く展望がありません。もちろん当時を偲ばせるものは、何もありません。しかし、木立ちの中、「本丸」「二の丸」「堀切」らしき地形が残っており、山城好きの方にとっては、1度行ってみる価値はありそうです。
 

 

 

 

 

 

飯盛山城のページです。
飯盛山城
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萩尾橋から県道をそれ、鳴淵ダム方面に下ると「五塔の滝」があります。

ちなみに、江戸時代、現在の「五塔の滝」あたりには、黒田藩主の別館があったそうです。
(篠栗町誌P197 筑前国続風土記より) 
   





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